ソ連脱出 女軍医と偽狂人

昭和24年ハバロフスク捕虜収容所--民主委員黒井の一派は、ソ連側に便乗して同胞の日本人から憎しみをかった。舟橋も無実の罪と、黒井たちの策謀で監獄につながれていた。女軍医リーザは政治部から、舟橋の取調を命じられた。舟橋は黒井らの迫害をリーザに救われた。舟橋は画家の才能を認められ、リーザの肖像を描くことを命令された。リーザの優しい物腰は、かえって舟橋に警戒心を抱かせた。そこで、舟橋は一計として気違いをよそおった。これが見事に成功して、病院に収容されることになった。黒井はこれをみてよろこんだ。ところが収容所に出発しようとしたとき、リーザが来て自分のジープに乗せた。彼女は日本語でいろいろと彼にたずねた。どうにか気違いの化の皮をはがされずに済んだ。

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